春や昔の春ならぬ

変わりゆくすべてに袖を濡らすブログ

緑内障でーす

わたしは、本が大好きで、スケートが大好きで、そういう細部をじっくりと味わいたいのだけど、残念ながら100%クリアにはもう一生見ることができません。
大袈裟かな。大袈裟だよね。まだ初期だし。緑内障なんて大した病気じゃない。

だけど、

わたしにとっては、とてもとてもつらい現実。
視線の周辺部が見えてなくて、あとは、全体的に、見え方が暗くなってる。


5月25日、月曜日。
レーザー手術を受けた。

わたしは痛みに弱い。ていうか、目の痛みに弱い。

目に水が入るのが怖くて水泳もできないし、目を洗うのも怖い。今更だけど、眼圧測定が大嫌いで、看護師さんと一緒に瞼を押さえてやっとの思いでいつも計測している。しかも、幼い頃、逆まつ毛がひどくて手術をした経験(死ぬほど痛かった)から、目付近の痛みには特に敏感だ。

だから、施術の前に、入念にブログなどの体験談で予習をした。
よし、あんまり痛くないらしい。

完全に油断しすぎました。
結論から言います。
これから治療を受ける人の参考になれば幸いです。

施術時間そこそこ長いです。
ていうかそもそもやっぱり痛いです。
終わってからも痛いです。
その後、2日くらい痛いです。



診断されたのは、2年前、30歳の夏で。

振り返れば、ほんとに一番最初の自覚症状は、多分、29歳の夏だった。あの頃から、「コンタクトが汚れてる気がする」と思いながら、朝コンタクトを洗浄する時間が、ほんの少し長くなった。

あのとき、眼科に行けば良かった、と、思う。

ただ、その年は、秋頃から色々あって、いつの間にか気にもならなくなってた。
慣れってやつですね。

その翌年の会社の定期検診で、診断票に鉛筆で書き込まれた視力検査の結果は、左目1.5に対して、なぜか右目は0.6。

「そういえば、コンタクトが調子悪いし、この土曜日にでも眼科行こ」って、とても軽い気持ちで、かかりつけの眼科に行った。かかりつけ、とはいえ、数年くらいはもっぱらコンタクトショップばかりに足を運んでいて、ちょっと後ろめたいなー、くらいの気持ちで。

久しぶりの、かかりつけ眼科での視力検査。
当然のごとく、右目が見づらい。
視力検査のメガネに、何枚かレンズを入れて看護師さんと一緒に試してみる。

でも、どうしても見えない。
度が上がると、確かにすっきりとするんだけど、肝心の見たいところ、見れるべきところが、なぜかもやもやしてる。

ふと思い出して、「最近、コンタクトがちょっと汚れてるようで見にくい」って、看護師さんに言ってみて、そのとき返された言葉は多分ずっと忘れない。

「多分、矯正しても、もうこれ以上視力は出ない。
 先生に相談してみようね。」

あれから2年。
毎晩、ミケランLA2%という黄色いパッケージの目薬をさして、3ヶ月に一度、視野検査をしている。わたしは、緑内障患者の多くがこれに該当すると言われている「正常眼圧緑内障」で、診断を受けた頃の眼圧は、18。ミケランのおかげで、その後は15~16あたりで安定していたのだけれど。

5月19日、火曜日。
真央ちゃんの会見でちょっと気持ちが上がって、「よーし、わたしも頑張るぞー眼科行くぞー」って定期検診を受けに行った。

ミケランが効かなくなっちゃった。

わたしの先生は女医さんで、とても感じのいい先生なのだけど、わたしに緑内障を告知したときと同じように、またもやとても言いづらそうな顔をして、診察室で待っていた。

「ごめんね、言いにくいんだけど、
 両目とも見えないのが結構進んでてね。」

と見せてくれる検査結果は、明らかに真っ黒な部分が増えていた。
そこで、新たな治療方針について説明を受ける。

  • ミケランあんまり効いてない
  • 次の目薬は、副作用がある
  • ただしその前に、レーザー治療を試さないか
  • 6割くらいの人に効果がある
  • うまくいけば2割ほど眼圧が下がる
  • その効果がなかったら次の目薬を使おう

副作用は、目の周りが色素沈着で黒ずむ、とか、毛が生える、とか、目が落ち窪む、とか、正直萎える要素しかなかった。



レーザー治療。
SLT(選択的レーザー隅角形成術)っていうらしい。

「あなたは美人だし肌も白いし、できればずっと今の目薬が効いてほしかったんだけど、ごめんね。」

先生がそんな褒め言葉を言ってくれるタイプの人だと思ってなかったので、ほんとなら5割増しくらいで嬉しいはずの言葉なのに、こうやって文字にしても嬉しさがないくらいにはショックだったけれど、レーザー治療を受けると答えた。

それからは、あれよあれよという間に、先生が大学病院での診察予約と紹介状手配をしてくれて、5月22日金曜日に大学病院で診察を受けた。平日なので激混み。ここでレーザー治療について詳しい説明を受けて、「今日してもいいけど患者さんが多いから、翌週月曜日にしようか」と次の診療を予約。

「痛いですか」
「痛くはないですよ。人によっては、ズンという重さを感じますが。」

で、当日。
知らなかったのだけど、この治療は片目ずつ行うものらしい。経過を見て、効果があれば、もう片方も、ということだそうで。


麻酔の目薬をさしたあと、目にレンズを嵌めます。
装置を覗きます。
(このレンズがすでに嫌な感じ。)
レーザーを何度も照射します。
何度も何度もね!なげーよ!
その度に、形容しがたいズーンという痛みがあります。
目を強く圧迫される感じ。
なげーよ!

いや、それでもなんとか耐えられる感じではあったんです。
でもね、これみんなそうかもしれないけど、わたしだけが痛みに弱いのかもしれないけど、歯医者さんや皮膚科での手術のときにも感じたのだけど、たまに麻酔効かないことあるよね。
あれ、なぜ?
ピンポイントで効かない部分があって、「おかしいですね」っていつも言われるんだけどなんで?麻酔足しても効かない部分があるよねたまに。

で、今回も、たまに飛び上がるほど痛い部分があったの。
バチっ!て。
一応麻酔効いてる感はある鈍い感じで、先生にも「バチってくる」と言ったんだけどだからってどうにかなるものでもなく、でも他の照射と明らかに違ってバチってなるときがあったの。
それが大層痛かったです。

ぼろぼろ涙出たので先生も看護師さんもおろおろしてたところを見ると、他の人たちはなんでもないんでしょうね。でも痛かったよ。
バチっていうの痛いよ!

それからしばらくしたら頭痛が始まって、目はズキズキって感じ。痛みとしては、偏頭痛の痛みと、虫歯の痛みの間くらい。それが、数時間かけて段々と収まってきますが、2時間くらいは集中力が下がるくらいには痛かった。術後に会議とかは入れないほうがいい感じです社会人の皆様。

あとは、今日、木曜日ですけど、まだ充血してます。
それと眩しいところを見るとズキっときます。

こんな感じかな、レーザー治療については。
でも副作用はないぽいので安心してください。