春や昔の春ならぬ

変わりゆくすべてに袖を濡らすブログ

「妖しい文学館」春琴抄

NHKの「妖しい文学館」の再放送を見ました。
春琴抄の回。

www4.nhk.or.jp

ストーリーのあらすじや台詞をナレーションや再現映像などで構成して、出演者が語り合う、みたいな感じ。
活字を映像でさらうとこんな感じにデフォルメせざるを得ないからなのかは分からないけれど、「痴人の愛」は「ナオミを好みのエロい女に仕立て上げていく」、みたいにまとめられると、なんだかうーんと思ってしまう。
ていうか、SとかMとかに終始して欲しくない。
もったいない。
既に読んだことのある人よりも、「タイトルだけは知ってるけど」っていう層がターゲットなのかな。
個人的には、世界観を誘導されてしまいそうで、未読の人が見るのはあまりおすすめしない。


だけど、これだけ本が溢れてる今、そこにどんな世界が描かれているのか分からない本を遭えて選ぶ人は少ないのかもしれないから、これはこれで有効なアプローチなのかもしれない。
(本好きなら誰でも知ってそうな内容だったし、そういう人は未知の本にも手を伸ばすかもしれないけど)

読書会とか行かないので、他の人の感じ方とかを垣間見ることができて、そこは面白いなって思った。
あの妊娠は、わたしは相手は佐助ではないと思っているので、「初めて佐助がひいひいって声を上げる。あんなに折檻されてってみんなは思ってるけど、ひいひいっていうのがもしかしたら」「琴を弾きながらコトに及んでるってこと笑?」っていう下りはいらんかったけど笑
人形浄瑠璃説は、人形使いと人形の関係がエロティックとか、新たな視点だった。

映像でも見たくなったなー。
春琴は多部未華子がいい。